なぜ選定基準が重要なのか?
投資を始めようと思ったとき、「どの商品を選べばいいかわからない」と感じたことはありませんか?投資には様々な商品が存在しますが、自分に合った商品を選ばなければ、せっかくのお金が思うように増えなかったり、想定外の損失を被るリスクもあります。
この記事では、初心者の方にも分かりやすいように、投資商品の選び方について5つの基本的な選定基準を紹介します。
1. 目的に合った商品かどうかを確認する
投資の第一歩は「なぜ投資をするのか?」という目的を明確にすることです。
- 老後の資金をつくるため
- 子供の教育費の準備
- 余剰資金の効率的な運用
目的によって、適した商品は異なります。長期的な資産形成が目的ならインデックスファンドやETF。短期的な運用なら個別株や外貨預金などが候補になることも。
2. 期待利回りとリスクのバランス
投資商品には必ずリスクとリターンの関係があります。高い利回りを期待できる商品は、それだけリスクも高くなります。
【具体例】
- 定期預金:リスクはほぼゼロだが、利回りも低い(年0.002〜0.2%程度)
- 国内株式:利回りは高い可能性があるが、値動きも大きい
- 米国ETF(S&P500など):中〜長期的に安定した利回りが見込めるが、為替リスクあり
自分のリスク許容度を把握し、それに見合った商品を選びましょう。
3. 手数料やコストに注目する
投資では「コスト=確実なマイナスリターン」です。特に以下のような手数料には注意が必要です。
- 購入時手数料(購入時に数%取られることも)
- 信託報酬(毎年かかる運用管理費用)
- 売却時手数料や税金
最近では「ノーロード(購入手数料無料)」や「低信託報酬」の商品も増えています。できるだけ低コストの商品を選ぶことで、長期的に大きな差が生まれます。
4. 流動性(すぐに現金化できるか)
いざという時にすぐに売却して現金化できるかどうかも重要な基準です。
【流動性の高い商品】
- 上場株式
- ETF
- 外貨預金
【流動性の低い商品】
- 不動産投資(売却に数ヶ月かかる)
- 保険商品(途中解約で元本割れのリスクも)
「いつでも引き出せる資金」と「長期運用前提の資金」は、商品選びで分けて考えることが大切です。
5. 投資先の分散性
一つの金融商品にすべてを投資するのはリスクが高すぎます。リスク分散のためには、複数の資産クラスに分ける「ポートフォリオ運用」が重要です。
- 株式だけでなく、債券やREITにも投資する
- 国内資産だけでなく、海外資産にも分散する
- 通貨を円だけでなくドルやユーロにも分ける
たとえば「全世界株式インデックスファンド」のような商品を選べば、これ一本で世界中に分散投資できます。
まとめ|自分に合った基準を持つことが資産防衛の第一歩
投資は「何を買うか」よりも「なぜそれを選ぶか」が大切です。利回りの高さや話題性だけで商品を選ばず、目的・リスク・コスト・流動性・分散といった基準に基づいて選ぶことで、長期的に安定した資産形成が可能になります。
迷ったときは、ファイナンシャルプランナーに相談するのも良いでしょう。